お客様から、動画ファイルを自分のホームページのサーバーに載せて掲載したい、というご要望をよく耳にします。
HTML5ではvideoというタグがありますから、サーバーに動画ファイルをアップして、videoタグをHTMLに記載すれば、簡単に「動画の設置」が可能です。
動画ストリーミングサービスに依存しないため、動画ストリーミングサービスの規約を考慮しないで良いことになります。
しかしながら、これにはサーバースペックの問題があります。
動画ファイルは静止画と比べて、容量が多く、サーバーに負担をかけてしまいます。一度にたくさんの人が動画を見ると、ホームページの表示が非常に遅くなることがあります。
最大データ転送量を超過したり、同時アクセス数が超過した場合に起こる503(HTTP 503 Service Unavailable)というエラーが出て、一時的にホームページを閲覧できなくなることもあります。
videoタグを使用する場合は、サーバーのスペックを十分考慮することが大事です。
最近のブラウザーではvideoタグが利用できますが、古い環境だと利用できない場合もあります。
YouTubeを利用すると、大きな容量の動画をアップしたとしてもYouTubeのサーバーから動画が読み込まれるため、自前のサーバーに負荷がかかりません。Google検索でも上位に表示されやすいと言われています。ただし広告も表示されることになります。また当然ながら、YouTubeの規約に則った運用になりますので、導入前に規約をきちんと読む必要があります。
長尺の動画はあまり視聴されない傾向があります。内容をあれもこれも詰め込もうとすると、動画は必然的に長くなります。
長尺の動画は力が入っている感覚を覚えますが、ユーザー側からすると、途中まで見ないと目的が分からなかったり、かいつまんで情報を得られないことにストレスがかかります。その結果離脱が起こり、ユーザーにメッセージが伝わらなくなる可能性があります。
長尺の動画は短く分割して、訴求したいポイントを動画ごとに絞ると良いでしょう。
YouTubeを挙げましたが、動画ストリーミングサービスはYouTubeに限りません。よく比較されるサービスとしてVimeoがあります。
こちらは無料で出来る範囲がYouTubeより狭いものの、細かい閲覧制限設定や広告の無い表示など、YouTubeにない魅力があります。有料版の利用も人気があります。
最初から最適な選択は難しいため、調べた情報で検討するだけではなく、実際に利用をしてみて実感をすることが大切です。
自前のサーバーに動画を置くか、YouTubeを利用するか、その他の選択をするか。それぞれの特徴を理解して、動画ごとにベターな選択をすると良いでしょう。