ホームページの修正について、反映した旨のメールやチャットを受け取ったとします。その時、記載されているURLをクリックして、ブラウザーでウェブページの該当箇所を見たら、修正前と変わっていなかった……。
という経験が、ウェブ担当者の方なら一度はあるでしょう。
修正作業を実施した側の更新ミスの場合もありますが、更新をしたのに画面が変わっていないことがあったら、それはブラウザーの「キャッシュ」が関係しているかもしれません。
今回は、キャッシュについて説明します。
ブックマークや検索結果、あるいはSNS等からURLをクリックしてホームページを開くとき、Google Chrome・Safari・Edgeなどのブラウザーはそのページの情報を一時的に保存します。この一時的に保存しておく仕組みをキャッシュと呼びます。
この仕組みを利用すると、次回同じページを開いた場合、利用端末に一時的に保存をした情報からページが表示されます。インターネットからもう一度全ての情報を読み込む必要がなくなるので、ページの表示速度が上がります。
キャッシュが保存されていれば、ブラウザーがあらためてインターネットから、画像やテキストなどのデータをダウンロードする工程が減ります。その結果、ページの表示が速くなります。
キャッシュが保存されていれば、毎回インターネットから全てのデータをダウンロードしなくて済むので、通信量も減ります。
スマートフォンはいわゆる「ギガが減る」のを一部軽減できるため、保存容量の少ないスマートフォン端末にとってはありがたい仕組みです。
キャッシュに保存された情報は、保存した当時の情報です。ホームページの内容が更新されても、キャッシュの情報が書き換わらなければ、ブラウザーはキャッシュから保存した当時の古い情報を取り出して表示します。
キャッシュに保存された情報は、すぐには更新されないため「更新を指示したはずのホームページに古い内容が載っている?!」という現象が起きるのです。
たくさんのキャッシュが貯まっていくと、ブラウザーの動作が遅くなることがあります。またスマートフォンの場合は、端末のデータ保存容量がパソコンよりも少ない傾向がありますので、キャッシュが増えていくことは、残りの保存容量の減少を意味します。
キャッシュの仕組み自体は、ホームページを訪れた人にとってとても便利な仕組みです。適切に使うことで、ホームページの回遊が快適になります。
ウェブ担当者の方は「おや? なぜか修正完了報告のあった箇所が修正されていないな……」と思った場合、キャッシュのクリアーを試してみましょう。
古い情報が刷新され、期待通りの表示になるかもしれません。